概要
安宅さんの「イシューからはじめよう」という有名な本があり、2013年ごろその存在を知ったが、拝読する機会がありませんでした。 今月、拝読しましたので、その感想を簡単にまとめてみました。
読書筆記
この本は、仕事や日常生活で直面する問題を解決するためのアプローチを、安宅さんの経験に基づいて紹介しています。安宅さんは、日本の製造業において、「イシュー」という問題解決の手法を確立し、多くの企業で改善活動を指導してきた経験を持っています。
この本では、イシューとは何か、なぜイシューから解決に取り組むべきなのかといった基本的な考え方を説明しています。また、イシューを特定し、解決するためにはどのようなステップを踏むべきかを具体的に解説しています。
まず、問題を客観的に見つめるために、「ゴーラル」という視点を用いることを提唱しています。ゴーラルとは、目的・目標・理念(Goal)・現状・理由(Reason)・対策(Action)・レビュー・学び(Learn)の頭文字をとったもので、問題を客観的に分析し、解決に向けた具体的なアクションを考えるためのフレームワークです。
次に、イシューを特定するための方法について紹介しています。イシューは、目標とのギャップや現状の問題点、要望や改善のニーズなど、様々な形で現れるとされています。それを見極め、具体的なイシューを明確にするための手法やツールを紹介しています。
また、イシューを解決するためのPDCAサイクル(Plan-Do-Check-Act)の考え方を重要視しており、具体的な改善アクションを計画し、実施し、結果をチェックし、学びを得ながら改善を継続する方法を解説しています。さらに、PDCAを実践するためのツールやテクニックについても詳しく解説しています。
本書では、イシューを特定し、解決に向けた改善活動を行うための基本的なステップや考え方を詳細に解説していますが、それだけでなく、イシューを解決する際に必要なチームの協力やリーダーシップの重要性、コミュニケーションの重要性なども強調しています。
さらに、本書ではイシューを解決するためのプロセスに加えて、組織文化やマインドセットの重要性も強調しています。イシューを解決するためには、組織全体の文化やマインドセットを変革し、持続的な改善の取り組みを推進することが重要であると述べられています。
最後に、この本では安宅さん自身の経験やエピソードを交えながら、実際の現場での問題解決の実践例を紹介しています。これにより、読む人は実際の現場での問題解決の難しさや複雑さを理解し、実践に役立つ具体的なヒントやアイデアを得ることができるでしょう。
まとめ
「イシューからはじめよう」は、問題解決や改善に興味のある人や、組織の改善活動を推進したいリーダーにとって、実践的な手法やアプローチを提供する一冊です。安宅さんの豊富な経験に基づいた具体的な事例や実践的なツールを通じて、イシューを解決するためのスキルを身につけることができるでしょう。 大変価値が高い一冊の本であり、拝読してよかったです。